突然、視野が欠けギラギラ光るものが見えた。

 

このような発作を閃輝暗点(せんきあんてん)と言います。この閃輝暗点は片頭痛前兆現象(前ぶれ)として現われることが多く、物を見る中枢(視中枢)がある後頭葉(脳の後ろの部分)に血液を送っている血管が収縮し、一時的に血の流れが減少するためと考えられています。前兆を伴う片頭痛では、一般に次のような経過をたどります。

 

1、突然、視野の真中あたりに、まるで太陽を直接目にした後の残像のような黒いキラキラした点が現れる。視界の一部がゆらゆら動きだし、物がゆがんで見えたり、目の前が真っ暗になったり、見えづらくなる。

 2、その後、みるみるうちに点は拡大していく。ドーナツ状にキラキラと光るギザギザしたガラス片や、ノコギリのふちのようなもの、あるいはジグザグ光線のようなものが稲妻のようにチカチカしながら30分ぐらいかけてが四方に広がっていく。これは無数の光輝く歯車のような点が集まり回転しているようでもあり、視界の大部分が見えなくなることもある。

3、そしてこの閃光と暗点は40分ぐらいで広がって、視野の外に出て消えて行く。

4、症状が治まった後、続いて頭痛が始まる場合が多い。

中高年で、閃輝性暗点だけあって、その後に頭痛を伴わないような場合は要注意

中高年の場合で、閃輝性暗点だけあって、その後に頭痛を伴わない場合は、まれに脳梗塞脳動静脈奇形脳腫瘍、あるいは血栓などによる一過性の脳循環障害などが原因で、特に脳梗塞の前ぶれの場合があります。慶応大学病院眼科の大出尚郎医師は、閃輝性暗点だけのときは「脳循環障害が原因で起こる場合があるので注意を」と警告しています。このような発作が起こった場合、一度は脳の精密検査を受けた方が良いでしょう。

 

糖尿病には自覚症状がある?ウソ、本当?

 

糖尿病は血糖が高くなる病気で、治療をしないで放っておくと網膜症から失明、重い腎臓病から透析治療、あるいは神経障害などを発症します。場合によっては、脳卒中や狭心症の原因となる動脈硬化といった合併症が起きることもしばしばです。問題なのは、血糖値が高くても自覚症状がほとんどなく、患者さん自身が気づくことは稀なので、知らないうちに悪化してしまうことなのです。

 

糖尿病のコントロールの指標には、血糖を測定するだけで良い?

 

血糖は食事の影響を受け、測るたびに高かったり低かったりします。ヘモグロビンA1cは過去1〜2ヶ月にわたる長期間の血糖値の状態を反映し、直前の食事の影響を受けません。そこで現在、糖尿病のコントロールの指標に用いられるのはヘモグロビン
A1cです。

 

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