高血圧って？
日にちをかえて血圧を数回測定し、おおむね最大血圧140mmHg以上、あるいは最小血圧90mmHg以上の場合を高血圧といいます。
高血圧の症状はあるの？
頭重感、頭痛、肩こり、めまい、はきけ、耳鳴りなどが高血圧の症状と思われている方が多いのですが、詳しい調査の結果、それらの症状の頻度は高血圧でない方々と差はありませんでした。つまり血圧が高くても無症状なのです。自覚症状がないため、血圧が高いと気づきにくい、あるいは高いと分かっても治療を受ける気になりにくい、それが高血圧がサイレント・キラー(沈黙の殺人者）と呼ばれる理由です。
血圧が高いと何がイケないの？
高血圧を放置すると心臓や血管に強い負担がかかり、ある日突然、脳出血、脳梗塞、心不全、狭心症、心筋梗塞、腎不全などの重い病気が起こり、後遺症を残したり、生死に関わるような事態を招くことになります。
高血圧の原因は？
高血圧の方の80%は原因不明の本態性高血圧、そして、そのうち約40%に遺伝が関係しているとされ、そのほか生活習慣なども関係しています。例えば、両親が高血圧の場合は子供の半数が、片親が高血圧の場合約4分の1が高血圧なるとされています。家族に高血圧の人がいる方は、時々血圧を測り早期発見につとめましょう。
動脈硬化って何ですか？
動脈硬化とは、文字どおり「動脈が固くなる」こと。動脈が固くなると、血管のしなやかさが失われ、血液をうまく送り出せず、心臓に負担がかかります。また血管の内側がもろくなって粥腫（じゅくしゅ）ができ、血管が狭くなって詰まらせたりします。
動脈硬化になって何が悪いのですか？
心臓に大きな負担がかかるため、高血圧、心肥大、心不全などの重大な病気につながります、また、血管が狭くなって詰まったりして、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などの重い病気を引き起こします。日本人の死因のうち脳血管疾患、心疾患をあわせると、それだけ3割をも占めています。これはガンにも匹敵する数字ですまた、また寝たきりの原因を見ると、4割が脳卒中や心臓病など動脈硬化が原因とされるものです。たかが動脈硬化とあなどってはいけません。死につながる危険を抱えているのです。
治療は症状が出てからではダメですか？
いちばん恐ろしいのは「気づきにくい」ことです。動脈硬化にかかっても自覚症状はありません。そのため、症状が出たときはすでに重症化していることが多いのです。手遅れにならないように、ふだんから血管の状態をチェックすることが大切です。