Q1:脳梗塞とはどんな病気ですか?

脳の動脈が詰まって、その先への血流が止ってしまい、脳細胞が壊死する病気です。次の3タイプがあり、それぞれで予防法が異なります。
1
)ラクナ梗塞(41):高血圧の人に多く、穿通枝という脳の細い血管が詰まるタイプで、梗塞部が小さいのが特徴です。
2
)アテローム血栓性脳梗塞(34):糖尿病、高血圧、高脂血症などによる動脈硬化で、脳の太い動脈や頚動脈が詰まるタイプです。
3
)心原性脳塞栓(18):心房細動などの不整脈により、心臓内にできた血栓が脳の血管の方に流れていって、脳血管をふさいだ時に起こるタイプです。脳梗塞の20%を占め、6070歳代の人に多くみられます。

Q2:脳梗塞の前ぶれとなる症状にはどのようなものがありますか?

脳梗塞の30%の人に一過性能虚血発作(TIA)と呼ばれる前触れ発作が見られます。症状としては、ふらふらしてまっすぐ歩けない、片方の手足のしびれ、片足を引きずる、手足から急に力がぬける、ものにつまずき易い、片方の目が一時的に見えなくなる、物が二重に見える、言葉がでなかったり・理解できない、急にめまいがするようになったなどです。

Q3:脳梗塞の危険因子にはどのようなものがありますか?

脳梗塞の危険因子としては、脳卒中の家族歴のある人、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病をもっている人、喫煙、大量飲酒、ストレスなどです。心臓が原因の脳梗塞では心房細動などの不整脈です。

Q4:脳梗塞にかからないための注意事項は何でしょうか?

生活習慣を改善しましょう。塩分を控えめに(1日に10g以内)、カリウムを含み、ナトリウムの排泄を促す食品(りんご、枝豆、バナナ、カボチャなど)を積極的に摂取しましょう。血圧を下げる作用がある食品(乳製品など)やマグネシウムを含む食品(焼きのり、昆布、ごま)などを食べましょう。動物性脂肪やコレステロールを多く含む食品は控えましょう。アジ、サバ、イワシなどに多く含まれるEPADHAなどの不飽和脂肪酸を積極的にとりましょう。適度な運動で積極的に体を動かし、太り過ぎないように注意しましょう。夏は脳梗塞になる人が多いので、水分を十分補給しましょう。

Q5:脳梗塞の再発を防ぐにはどうしたらよいでしょうか?

再発を防ぐには血液をサラサラにして血栓を作らないようにすることが重要です。そのために抗血小板薬(バイアスピリン、ブラビックスなど)というお薬を服用します。心臓が原因の脳梗塞の予防には、ワーファリンというお薬を用います。この他、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を管理しましょう。食べ過ぎないよう注意し、適度な運動、禁煙、禁酒が必要です。脳梗塞は汗をかいて脱水になりやすい夏に多いので、夏には特に水分をよくとるようにしましょう。

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