アルツハイマー病予防には食生活改善が強く寄与 ―不飽和脂肪酸や抗酸化ビタミンの積極的摂取で有意なリスク減少―

米タウブアルツハイマー病・脳加齢研究所は地中海食に多く含まれる不飽和脂肪酸やビタミン類を多く取っている人がそうでない人に比べ,アルツハイマー病のリスクが有意に減少するとの研究結果を発表した。 65歳以上の2,148人についての今回の検討から、アルツハイマー病の発病予防には食事パターンの改善が強く関連することが分かった。不飽和脂肪酸やビタミンBEなどの多いサラダドレッシングやナッツ類,魚,トマト,鶏肉,フルーツやアブラナ科の野菜,緑黄色野菜などを積極的に摂取し,飽和脂肪酸を含む高脂肪の乳製品,赤身の肉や内臓肉を減らした食事がアルツハイマー病のリスクの減少に適していると述べている。

DHAを毎日取ることは高齢者の認知能力向上に有効

 

サバやイワシ、サンマなどの青魚に含まれる脂肪酸「DHA」を高齢者が取り続けることによって認知機能が向上する、という国内初の研究結果が発表された(島根大学医学部)。この研究は高齢者が実験に参加した国内初の研究。DHAは脳の活動に深く関わる。脳には神経細胞が張り巡らされ、DHAが多いと神経細胞の接合部分が活性化、情報が伝わりやすくなる。認知症患者の脳にDHAが不足しているという海外データに着目し今回の研究が行われた。研究では、6590才の健康な高齢者108人のうち、半数がDHA1gを含む魚肉ソーセージを12本食べ続けた。その結果、DHA1gを含む魚肉ソーセージを取った人は、外からの刺激を認識するテスト、図形を模写するテストで有意な改善が見られた。DHA1日の理想的な摂取量は2gと言われる。例えば、サンマ1匹には約1gDHAが含まれている。

 

飲むヒアルロン酸 (コラーゲン)は本当に有効なの? 

人体の水分維持に大いに貢献し、関節軟骨の機能の維持に重要な役割をはたしているヒアルロン酸だが、巷にあふれる健康食品やサプリメントの中には、それを補う効能を謳った商品が多く存在する。

しかしヒアルロン酸の経口摂取によるヒトでの有効性については、信頼できるデータは見当たらず、疑似科学の可能性があると言われている。 経口摂取されたヒアルロン酸は体内に吸収される前に、膵臓から出る消化酵素アミラーゼによって分解されてしまう。そのため、経口摂取によって軟骨やコラーゲン組織に補充されるという考えは生化学者の大半が否定している。例えるなら「頭髪を食べれば毛が生え、脱毛症は治る」と言った類のものと言われている。 「口から食べたものは、胃液や膵液で消化分解されてから吸収されますね。 ヒアルロン酸も、分解されてから吸収されるんです。 そのままの形では残らないのに、関節に届くはずがないですよねえ。」と専門家は言う。テレビのコマーシャルなどにダマサれて、高い買い物をなさらないよう、くれぐれも注意して下さい。

 

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