腰椎圧迫骨折とは

 

高齢化社会を迎え、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)にかかる方が増えています。骨粗鬆症とは、骨からカルシウムが抜けて、鬆(す)が入ったように骨の中が軽石のようにスカスカの状態になり、骨がもろくなってしまう病気です。骨がスカスカになると、わずかな衝撃でも骨折しやすくなり、しりもちをついた程度で骨折することがあります。特に女性は骨粗鬆症にかかりやすいので注意が必要です。

 

骨折という言葉からは我慢できないような激しい痛みを想像しますが、単なるぎっくり腰と思っていたとか、「転んだ後、腰や足の痛みが続く」、「最近、なぜか背中が丸くなってきた、腰が曲がってきた」、高齢者でこんな症状がある時は、腰椎圧迫骨折が知らない間に起こっていることがあります。

 

骨折というと枯れ枝が折れるように,ぽっきりと折れるのを思い浮かべると思いますが,腰椎圧迫骨折とは腰椎の骨が圧迫されて、つぶれるような形で折れることをいい、通常の骨折と違って、骨がくさび形にへこんだり、水平につぶれたりします。

 

圧迫骨折は,背骨(脊椎)に垂直方向の力が加わることで起こり、ケーキの入った箱を上からつぶすと変形する場面を想像してもらうとわかりやすいと思います.圧迫骨折は、第1112胸椎と第1腰椎の胸腰椎移行部によく起こります。

 大腿骨頚部骨折とは

 大腿骨頚部骨折とは、太ももの骨(大腿骨) の脚の付け根、股関節に近い近い部分の骨折です。骨粗鬆症の方に起こりやすく、高齢者の骨折のなかでは最も頻度の高いものです。日本では年間約10万人の人がこの骨折を起こし、女性は骨粗鬆症にかかりやすいので、男性の3倍の発生率となっています。高齢化が進むにつれて今後もさらに増えていくものと予想されています。

 

この骨折の95%は転倒により起こります。転倒によることが多いといっても、若い人では起こりえないような軽い力(つまずく、ベッドから落ちるなど)で起こることがほとんどです。特に原因が思い当たらず、いつの間にか骨折していたということも3%から5%の方に見られます。

 

高齢者の方が、転倒した後、太ももの付け根を痛がって歩けないというような場合、まずこの大腿骨頚部骨折を疑う必要があります。すなわち骨折した直後から脚の付け根の痛みがあり、歩くことができなくなります。

 

しかし骨折のタイプや程度によっては、骨折直後は痛くなかったり、立ち上がったり歩いたりできてしまう場合もあります。また脚の付け根ではなく膝が痛くなることもあります。また認知症のある方の場合、骨折にしばらく気づかれないこともあるので注意が必要です。

このタイプの骨折は気づかず放置していますと、寝たきりになってしまうことが多く、

急いで病院へ行く必要があります

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