インフルエンザ豆知識

 

1. インフルエンザという名前は、14世紀ごろのイタリアで名付けられたといわれています。当時、原因が病原体の感染によることはまだ知られていませんでした。しかし冬になると毎年のようにインフルエンザが流行することから、占星術師は天体の運行など惑星の影響によって発生すると考え、「影響」を意味するイタリア語の「influenza」と名付けたのです。

 

2.インフルエンザ最初の大流行「スペインかぜ」って?

 

 人類が初めて体験したインフルエンザの大流行は、19181919年に発生した「スペインかぜ」(1918)と言われています。インフルエンザのせいで、5000万〜6000万人の方が亡くなり、第一次世界大戦はインフルエンザによって終わったと言われています。

 

3.1933年以前にインフルエンザウイルスを発見していた日本人がいた?

 

 1933年にウイルスよる感染症と断定されたインフルエンザですが、実はそれ以前の1919年にインフルエンザがウイルスによるもの、と指摘した研究者たちがいました。そのなかに日本人の山内保博士がおり、その名は国際的な医学雑誌「Lancet」にも記されています。山内先生は、患者のうがい液を素焼きの壷に通し、人に感染させるという実験を行いました。素焼きの壷は、非常に細かいものしか通しません。その結果、感染者が出たことから濾過性病原体、つまりウイルスであることが分かったとのことです。

 

4.インフルエンザの感染経路は?

 

 一般的に、インフルエンザはくしゃみや咳による飛沫感染が主な感染経路といわれます。しかし、特に注意が必要なのは接触感染です。くしゃみや咳で飛んだ大きい粒子は、1メートル以内でほとんど落ちます。その落ちた飛沫がいろいろなところに着いていて、それに触った手が口にくる。そこで手洗いが非常に重要です。

 

5.インフルエンザ予防に重要なのは湿度?

 

 冬になると流行するインフルエンザ。気温との関係がありそうですが、重要なのは湿度だそうです。温度が18度、湿度が12%だとウイルスほとんど死にません。湿度が40%を超えるとウイルスはどんどん死滅します。また、「温度を26度に上げても31度に上げても、低い湿度だとウイルスは生きており、気温ではなく湿度が重要であることが分かりました。

 

6.「うがい」はあまり重要ではない?

 

 インフルエンザを含む感染症の予防には「手洗い、うがい」とよく言われます。しかし、うがいに関しては、ウイルスによる感染症への予防効果を示す確固たる研究結果はありません。ウイルスが喉に付いた場合、すぐに細胞へ侵入してしまい、うがいでは洗い流すことはできません。普段から、喉に入らないように手洗いをしたり、マスクをしたりすることが大切です。

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