γ-GTP―お酒の好きな人は要注意―

 お酒の飲みすぎで肝臓が悪くなると、γ-GTP(ガンマジーピイテイ)という酵素の値が高くなります。γ-GTP(γグルタミルトランスペプチダーゼ)は、肝臓の解毒作用に関係している酵素です。肝臓や胆管の細胞が壊れると血液中にγ-GTPが血液の中に流れ出てくることから、「逸脱酵素」といわれ、その値が増えると肝臓や胆管の細胞が壊れている

ことが分かります。

 

γ-GTPが高くなる病気には、肝臓の細胞が破壊される肝炎、そして肝臓に脂肪が蓄積する脂肪肝などがあり、また胆石や胆道がんなどで胆道がつまった場合にも高くなります。そのうち最も重要なのが脂肪肝です。とくにアルコールを飲む中年男性の場合、飲みすぎによるアルコール性脂肪肝が問題になり、その指標として、このγ-GTPの値をチエックしておくことが必用です。

 

ピロリ菌は胃の粘膜にすみつく悪い菌で胃癌の最大原因―強い酸性の胃の中でもピロリ菌はへっちゃらですー

 

日本人の2人に一人がピロリ菌陽性です。ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する悪い菌で、胃や十二指腸などの病気の原因になります。子供の頃に感染し、一度感染すると多くの場合、除菌しない限り胃の中に棲み続けます。ピロリ菌は、ほとんどが5歳以下の幼児期に感染すると言われています。幼児期の胃の中は酸性が弱く、ピロリ菌が生きのびやすいためです。大部分は飲み水や食べ物を通じて、人の口から体内に入ると考えられています。

 

胃の中には胃液が分泌されています。胃液には金属でも溶かしてしまう強い酸(塩酸)が含まれているため、通常の菌は生息できません。しかしピロリ菌はウレアーゼをだして、胃の中の尿素を分解しアンモニア(アルカリ性)のバリアを作り、胃酸から身を守っています。また強い酸性の胃酸から胃を守るはたらきがある表層粘膜の中で動きまわるので、胃酸攻撃にあわず生きることができます。

 

ピロリ菌の感染が続くと。慢性胃炎(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)がすすみます。この慢性胃炎が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、さらに胃がんを引き起こすことが明らかになってきました。つまりピロリ菌による慢性胃炎は「胃がんの発生のもと」なのです。

 

早期発見が難しく、悪化しやすい「すい臓がん」

 

すい臓は血糖値などを調整するホルモンを出す臓器で、すい臓がんの治療が難しい理由の一つは、早期発見の方法があまりないことです。さらに、すい臓がんになっても初期には強い自覚症状がないといわれています。そのため、すい臓がんは早期発見が難しく、発見されたときにはすでに周りの臓器に転移してしまっており、治療が難しいケースも多いのです。

初期症状には、腹痛、黄疸(皮膚や目が黄色くなること)、腰背部痛などが挙げられています。こうした症状が出た時に早めに医療機関を受診すれば、早期に発見できるかもしれません

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