60歳女性、日頃、脂っこいものは食べていないのにコレステロールが高いと言われました。

 

女性ホルモンにはコレステロールを低下させる作用があります。女性は更年期を過ぎると、女性ホルモンの分泌が低下し、そのせいで食事とは関係なく急速に血液中のコレステロールが上昇します。それに伴って心臓病などの動脈硬化による病気が増えてくるのです。

 

LDLコレステロールが高いので動脈硬化の危険があると言われました。LDLコレステロールってなんですか?

 

コレステロールにはLDLコレステロールとHDLコレステロールとがあります。そのうちのLDLコレステロールが増えると、動脈硬化が進み脳梗塞や心筋梗塞にかかる原因となります。そこで悪玉コレステロールと呼ばれるのです。

 

 HbA1cが高いので糖尿病と言われました。血液検査の際に食事をしてきてしまいましたが、この食事のせいではないでしょうか?

 

糖尿病にかかっているかどうかを調べる際。血糖は測った時間により上がったり、下がったりしなます。すなわち食後に高くなり空腹時には低くなります。一方、血糖と違ってHbA1c(ヘモグロビンA1C)は、血液検査をした日から過去1ヶ月月間の血糖の状態を現し、血糖の高い状態が続くと高い値になりますが、直前の食事の影響は受けません。正常値は6.4%まで、6.5%以上なら糖尿病と考えて間違いありません。糖尿病の初期では、まったく症状がありませんが、治療しておかないと、知らないうちに失明に至ったり、腎臓病、動脈硬化にかかったりして、あわてることになります。

 

血圧が高い時にだけ薬を飲むというやり方でもよいのでしょうか?

 

高血圧をコントロールし、重大な合併症の発生を防ぐには、血圧を平均して下げることが大切です。血圧が高い時にだけ薬を服用するようなやり方では、むしろ、血圧の変動を大きくしてしまいます。決められたとおり、毎日、規則正しく服用することが大切です。飲んだり、飲まなかったりする方もありますが、これも同じ理由でよくありません。

 

血圧が下がったら、もう薬は服用しなくてもよいのでしょうか?

 

血圧が下がったからといって薬をやめてはいけません。継続して服用することが大切です。血圧の薬は高血圧そのものを治す薬ではありません。薬を飲んでいる間、その効果で血圧が下がっているだけなのです。薬をやめれば血圧は元の高い状態に戻ってしまいます。なお、腹八分目にして減量し、毎日欠かさず運動(歩くのが良い)を行い、塩分を控えるなどの努力を行った方では、高かった血圧が下がってくるものです。血圧が十分にコントロールされたら薬の量を減らしたり、休薬できることもあります。しかし何の努力もなしでと言うわけにはまいりません。自己判断は禁物で、薬の減量は、必ず医師の指示を受けてからにしましょう

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