突然、顔がゆがんで、片目が閉じられなくなった

 

顔面神経麻痺は、急に顔の半分が動かなくなり、顔がゆがんだり、目や口が閉じられなくなったりする病気です。顔の表情筋の動きをつかさどるのが顔面神経です。顔面神経は脳からの命令を伝え、頭の骨の耳の部分(側頭骨)の中にある「顔面神経管」を通り、耳たぶの後ろにある耳下腺(じかせん:唾液腺のひとつ)を通ってから、顔面の筋肉に分布しています。この道筋のどこかで障害を受けると、顔面の筋肉を動かせなくなるのです。

 

顔面神経麻痺の症状

 

1、     イーとしたら、顔の半分が動かないのでゆがむ

2、     飲み物が片側の口角からこぼれる

3、     片方のまぶたが閉じにくくなる

4、     片側の唇が動きにくくなり、うまくしゃべれない(パピプぺポ)

5、     片側の口角から息が漏れ、うまく頬をふくらませることができない、口笛が吹けない

 

多くの場合は顔面神経が顔面神経管の中で炎症を起こして腫れることによる「ベル麻痺」で、全体の約70%を占めます。顔面神経管は細い管なので、この中で顔面神経が腫れると神経が圧迫され麻痺がひどくなってゆきます。原因は、はっきりとは分っていませんが、口唇ヘルペスを起こす「単純ヘルペスI型ウイルス」の再活性化によるのではないかと考えられています。それ以外に脳の病気が原因の場合もあります。顔面神経麻痺は完全に治るケースも多いのですが、なかには神経の障害が重度だったり、治療の開始が遅れた場合は、後遺症としての麻痺が残ってしまうことがあります。

 

ヘルペスにご注意!

 

ヘルペス(帯状包疹 たいじょうほうしん)とは、水泡をともなった発疹を生じ、それが、ひどく痛む病気です。片側の胸や腰、あるいは背中や額(ひたい)などによく起こります。原因は、水痘帯状疱疹ウイルスによるもので、実は、このウイルスは子供さんがかかる水痘(水ボウソウ)と同じウイルスです。 

                                                            

ヘルペスウイルスに大人がかかった場合、これが何年もの間、神経に隠れていて、体の抵抗力が弱った時をねらって活動を始めます。すると、ウイルスが潜んでいた神経の領域に沿って、鋭い痛みが走るようになり、23日してから、その部分に発疹が現われます。発疹を生じる前は痛みしかありませんので、胸なら肋間神経痛、額なら頭痛などと間違えられたりします。何日かして、痛んだ場所に、いくつもの赤い斑点状の発疹が出現し、続いて、それぞれの発疹の上に小さな水泡が現われます。しばらくの間は、痛みが激しく、しばしば夜も眠れないほどです。                                                    

 

ヘルペスにかかった場合、一刻も早く治療を始めないといけません。治療が遅れると、帯状疱疹後神経痛と言う後遺症を残し、激しい痛みが何年も続くからです。また額に起こった場合、帯状疱疹眼症と言って視力に影響が出る場合がありますから、やはり注意が必要です。

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