脳梗塞にかかったらー脳梗塞の新しい治療法

 

血栓溶解療法(t-PA静注療法)

 

発症間もない脳梗塞(発症4.5時間以内)であれば、詰まった血栓を溶かす働きがある薬(血栓溶解薬)t-PAを使うと、血管の詰まりが解消し、脳への血液の流れ(脳血流)を回復させ脳を障害から救うことができる。脳梗塞が劇的に良くなる可能性がある。

 

血栓回収療法

 

t-PA療法では効果が見られなかったり(無効)、条件に当てはまらず治療に使えなかったりする(適応外)といった場合。血管内に詰まった血栓を溶かすのではなく、物理的にかき出す治療。発症から8時間以内の脳梗塞患者を対象として、カテーテルを用いた脳血管内治療で、血栓回収用デバイスを用いて,詰まった血栓を取り除く方法。

 

Time is Brain 脳梗塞の発症から数時間以内であれば、詰まった脳の血管内の血栓を溶かして血流を再開させれば症状が回復する可能性がある。そこで、脳梗塞が起こったら、可能な限り早く専門病院を受診すること。それには、直ちに119番に電話して救急車を呼び、脳梗塞の専門病院で診てもらうことである。

 

FASTチエックを覚えておくこと

 

これはACT FASTと言うアメリカで始まった脳梗塞の早期発見、早期治療のための啓蒙運動を、日本脳卒中協会が本邦において推奨しているもの。

 

FAST「直ぐに行動に移しなさい」、つまり「早く病院に行きなさい」と言う意味と、3つの症状の頭文字FASTとをかけたものもの。FASTFface、顔の麻痺、歪み。Aarm、腕の麻痺。Sspeech、呂律が回らない、言葉がでない。そしてTtime、「一刻も早く」という意味である。

 

Face→顔のマヒ

 

うまく笑顔がつくれるか? 「いー!」と言いながら口角を上げる。 どちらかの顔の片側が下がったり,ゆがんだりしていないか?

 

Arm→腕のマヒ

 

手のひらを上にして、まっすぐ肩の位置まで両手を上げて目をつむる。 両腕を上げたままキープできるか? 左右どちらかが下がらないか?

 

Speech→言葉の障害

 

短い文がいつも通りしゃべれるか? 言葉が出ない・ろれつが回るかどうか? FASTで推奨されている文章は「太郎が花子にりんごをあげた」という言葉、これを言わせてみる。

 

Time→発症時刻

3つの内1つでも症状が出ていたら脳卒中の可能性が高いので、すぐに救急車を呼ぶこと。

 

ページトップへ

inserted by FC2 system