夏本番、脳梗塞 警報、発令中
脳梗塞は夏に多い病気です。そもそも脳卒中は冬に多いというイメージがありますが,脳梗塞に限ると、一年のうち夏(6〜8月)に最も多いのです。
その理由は、夏は汗をかいたりして体内の水分が不足しやすく,脱水状態になりがちで、血液がドロドロとした状態となり、脳の血管が詰まりやすくなります。ます。特に,就寝中は水分をとらないため脱水状態になりやすく,また血圧が下がるため血流が滞りやすくなって詰まりやすくなります。そのせいで早朝起床時は,1日の中でも脳梗塞の発症が多い時間帯です。
夏の脳梗塞対策とは?
脱水状態にならないよう,早めにこまめに水分補給をしましょう。のどの渇きは,脱水状態が始まっている証拠です。渇きを感じてから水を飲むのではなく,渇きを感じる前に水分をとることが大切です。寝る前,起床時,スポーツ中・スポーツの前後,入浴の前後,飲酒中・飲酒後,そしてのどが渇く前の水分補給を心がけましょう。特に高齢の方ではのどの渇きを感じにくくなっていますので、定期的に水分補給に心掛けることが大切です。
脳梗塞に前触れはあるのですか?
脳梗塞の前触れとして、一過性脳虚血発作が知られています。突然、脳卒中症状がおこり、普通5〜15分間以内、長くても24時間以内に治ってしまう発作です。たとえば片方の手足に力がはいらない、半身の手足(顔を含む)がしびれる、ろれつが回らなくなる、言葉がでなくなる、片側の視野が欠け、気づかないでぶつかってしまう、片方の目にカーテンがかかったようなって見えなくなる、物が二重に見える、めまいがする、ふらつく、歩けないなどの症状です。
脳梗塞では、3つの症状(FAST)をチエックしましょう
Face(顔の麻痺)
顔の片側が下がる。イーとして、左右同じく、うまく笑顔が作れますか?
Arm(腕の麻痺)
片腕に力が入らない。両腕 を上げたまま、目をつぶってください。片方の手が下がってきませんが?
Speech(言葉の障害)
言葉が出てこない、ろれつが回らない。短い文がいつも通りしゃべれますか?「太郎が花子にりんごをあげた」
Time(時間)
このうち、ひとつの症状でも出て入れば、脳梗塞の可能性大、すぐに救急車を呼んで、病院へ搬送してもらうことが大切です。
脳卒中は治療の遅れが命にかかわる病気です。 最近では発病後、4.5時間以内であれば、詰まった血管を通して、劇的に効果がある治療法が開発されているのです。