インフルエンザと風邪は違うの?

 

  全く違う病気です。風邪はアデノ、ライノ、コロナウイルスなどのウイルス感染により起こりますが、症状は「くしゃみ、鼻水、せき、のどの痛み」などの軽い症状が中心で、重症化することはまずありません。

 

一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染で起こり、「38℃以上の高熱、筋肉・関節痛、頭痛」などの強い全身症状が特徴で、高齢の方や持病を持っている方では重症化し生命にかかわることもある病気です。

 

なおインフルエンザも風邪もともにウイルス感染なので細菌に効果のある抗生物質は効きません。抗インフルエンザウイルス薬の服用を発症から48時間以内に開始すると、発熱期間は通常12日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後37日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれ、その間は、外出を控える必要があります。一般に解熱後48時間でOKとされています。

 

どのようにしてうつるのですか?

 

 感染には、(1)接触感染、(2)飛沫感染、(3)空気感染の3つがあります。インフルエンザウイルスは主として、(1)と(2)で感染します。接触感染とは、手指に付いたウイルスが鼻や目の粘膜に付着して感染するタイプです。また、飛沫感染とは、咳によって飛散するウイルスの粒子を吸い込んで感染するタイプです。咳によるウイルス粒子の拡散は、1.52mの範囲といわれています。感染から身を守るにはマスクの着用、そして手洗いやうがい、人混みを避け、また気をつけたいのは、手指を消毒する前に鼻や目をこすったりしないよう、すなわち顔をさわる前に必ず手を洗うようにしましょう。

 

ノロウイルスについて

 

ノロウイルスでは、どんな症状が出ますか?

 

「胃腸にくる風邪」として表現されることもあります。ノロウイルスに感染するとだいたい24時間〜48時間ぐらいで発症します。それほど熱は出ませんが、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などの症状があり、これらの強い症状が12日ほど出て、徐々に回復してきます。人によっては、症状の出ないことや軽い症状の場合があります。ただし、症状が強い場合や、小児や高齢者など体力が弱い方の場合は、脱水症状になったり、体力を消耗して危険ですので、症状がひどい場合は病院にかかるようにしましょう。

 

ノロウイルスには治療法があるのですか?

 

ノロウイルスに効果のある薬は現在ありません。激しい嘔吐を抑えたり、脱水症状を緩和するために点滴をするような治療になります。なお下痢止めも処方されることがあるかもしれませんが、ウイルスを早く排泄させた方が良いとの考えから、使用しない方が良い場合もあります。また脱水症状を予防するためにも水分をたくさんとるようにしてください。 なお ノロウイルスにも抗生物質は効きません。


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