脚が「むずむず」して寝むれない! 

 

「むずむず脚症候群」は、海外ではレストレス(じっとしていられない)レッグス症候群と言われ、夜間や、横になって安静にしているときにしばしば起こります。寝ていると脚が「むずむずする」ような我慢できない不快感が起こり、そのせいで脚をじっとしていられず、イライラが高じ、しばしば不眠になります。

 

この不快感は「むずむずする」「虫が這っている」「ピクピクする」「ほてる」「いたい」「かゆい」などと表現されます。症状は夕方から夜間にかけて現れやすいことから「入眠障害(眠りにつくことができない)」、「中途覚醒(夜中に目が覚める)」、「熟眠障害(ぐっすり眠れない)」などの睡眠障害の原因となり、不眠のせいで日中、仕事や家事に集中できないなど、日常生活に大きな支障をきたすことになります。

 

また、脚を動かすことで不快な症状は一時的に楽になりますが、会議中や乗り物の中などでは自由に脚を動かすことができず、そのため大きな苦痛を感じ、気分が滅入ってしまうなど患者さんのQOLQuality of Life:日常生活の質)は著しく低下します。

 

治療法は、ドーパミン作動薬という薬が第一選択となっており、およそ8割の人に効果があると言われます。軽症の場合は、昼間の軽い運動などの生活習慣の改善によって軽減できる場合もあります。

 

こむら返り

 

「こむら返り」とは、「ふくらはぎ」の筋肉(腓腹筋)が急激に収縮し、「足がつった」状態になり強い痛みを伴います。激しいスポーツなどの際によく起こりますが、これは筋肉疲労に加え、多量の発汗により血液中の水分が不足し(脱水)、また電解質(カリウムやナトリウムなど)のバランスが崩れ、一時的に筋肉の異常収縮が起きることによります。

 

一方、夜間就寝中に起こるものは、筋肉の腱の中にあって、筋肉が収縮しないように指令をだす筋紡錘と腱紡錘という組織が、長時間刺激がないせいで働かなくなり、夢だとか寝返りなどがキッカケで、ふくらはぎの筋肉が収縮すると、ブレーキが利かなくなって”足がつる”ためと考えられています。

 

こむら返りのなかには「危険なこむら返り」があります。これは「閉塞性動脈硬化症(慢性動脈閉塞症)」という病気によって起こる「こむら返り」です。「閉塞性動脈硬化症」とは、動脈硬化のせいで脚へ行く太い動脈が狭くなったり、詰ってしまったため、下肢に血液が流れにくくなる病気で、最悪、下肢の壊疽(腐る)を生じて、切断に至る場合もあります。

 

典型的な症状は、「間欠性破行」といって しばらく歩くと(100メートルとか比較的短い距離)足が痛くなったり、「つったり」して歩けなくなり、しばらく休むと、また歩けるようになるというものです。血液の流れが悪くなっているので、足に触れば冷たいし、内くるぶし、足の甲などの動脈の脈が触れにくくなります

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