7つの健康要因で理想的な心血管の健康を手に入れられるかもしれない

 

 米国心臓病教会は、心臓病や脳卒中の危険を下げ,余命を伸ばすのに大きく寄与する可能性のある健康要因が2つの試験で明らかになったと発表した。これらの試験では「喫煙しない」、「定期的な運動」そして「健康的な食事」という3つの健康行動に加え,理想的なBMI,コレステロール,血圧,血糖値の維持という4つの健康因子が挙げられている。

 

BMIとは体重(体格)指数のことで、疾病との関連からの調査研究の結果、それが約22においてもっとも有病率が低くなるという結果を得て、BMI22となる体重を「理想体重」とすることが提案されている。


リンゴやナシを多く食べる人で脳卒中リスクが52%低下―2万例以上を10年間にわたり追跡

 

独ニュルンベルク病院のフランク博士は脳卒中リスクの低下に役立つ食品などに関する複数の研究を紹介し,第6回一般医学アップデートセミナーで発表した。「例えば,大規模研究で,リンゴやナシの消費量が最も多い群では最も少ない群と比べ,脳卒中の発症率が52%低いことが示されている。その他,チョコレートやオリーブ油の摂取,身体活動,非喫煙が脳卒中の予防に有効で,これらの予防対策を取り入れれば,リスクを大幅に低下させることが分かった」とのことである

 

身体活動と非喫煙は単独でも有効

 

 身体活動に脳卒中予防効果があることに疑いの余地はない。台湾で40万例以上を対象に実施された研究で,このことが証明された。 115分の身体活動だけで死亡率が14%低下することも示され,身体活動の効果が非常に大きいことが明らかになった。

 

 また最近,米国で実施された研究では,(1)野菜や果物を15種類以上摂取する(2)身体活動を月12回以上行う(3BMI18.5?29.9に維持する(4)適度に飲酒する(5)喫煙しない?以上のいずれにも全くあてはまらない人に比べると,2?3項目が該当する人は脳卒中リスクが低くなり,さらに4?5項目該当する人はさらに低くなることが示された。この研究から,身体活動と非喫煙については,単独でも十分な脳卒中予防効果が認められることが分かった。

 

清涼飲料水を毎日飲む女性、脳梗塞の危険1.8

 

 コーラやジュースなどの清涼飲料水をほぼ毎日飲む女性は、ほとんど飲まない女性と比べて脳梗塞になる危険性が1.8倍高いとの研究結果を、国立がん研究センターが発表した。清涼飲料水に多く含まれる糖分の取りすぎが、脳梗塞の危険を高めているとみられる。

 研究チームの磯博康・大阪大教授(公衆衛生学)は、清涼飲料水の糖分が血液中の糖や中性脂肪の濃度を上げて動脈硬化の促進につながったためではないかと分析している。

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