血液検査でガンも分かりますか?

 

血液検査のなかに腫瘍マーカーと言うものがあります。実は、この腫瘍マーカーには何十種類もあるのですが、その一つ一つで陽性になる癌が違うのです。例えば、CEAだったら消化器系の癌、肺癌など、SCCだったら皮膚癌や肺癌、子宮頚癌など、CA19-9だったら膵臓癌、卵巣癌などと言うわけです。

だったら、腫瘍マーカーを全部、検査したらいいんじゃないですか?

ところが全部やったとしても、腫瘍マーカーを出さない癌もたくさんありますし、また腫瘍マーカーを出すことの多い癌であっても、その癌にかかっている方のうち、何割かの方では腫瘍マーカーが陰性です。つまり陰性だからといって癌でにかかっていないとも言えません。また陽性の結果が出てても、全員に癌が見つかるわけでもないのです。そんなことで、現時点では、腫瘍マーカー検査は癌の早期発見にあまり役立たないと言われます。

腫瘍マーカー検査は高価なこともあり、健康保険で行う場合、レントゲン検査などの結果、癌が強く疑われる場合のみしか、その測定は認められていません。結局、腫瘍マーカー検査は、癌にかかった方の治療の際、癌の再発を早目に発見する目的で測定されるもので、その際に限って健康保険が使えるのです。

それではどうしたら良いのですか?

癌の早期発見には、例えば肺がんなら胸部CT、胃がんには胃カメラ、大腸がんには大腸ファイバー検査、乳がんにはマンモグラフイー検査というように、個別に検査を受けて頂く必要があるのです。

血液検査で尿酸が高いと言われました

尿酸が高くなると痛風(つうふう)が起こります。典型的には、ある日突然、足の親指の付け根が赤く腫れて痛むのですが、この痛みは激烈で、これを痛風発作と呼びます。痛みは普通1週間から10日で治まりますが、半年から1年たつとまた発作がおこります。この痛風発作の原因が尿酸なのです。不要となった血液中の尿酸は、尿の中に排泄されます。尿酸が高い状態が続くと、余分な尿酸の結晶が関節内に沈着し炎症が起こることによって痛風発作が起こるのです。一方、尿酸が高くなると腎臓にも尿酸が溜まりやすくなります。すると腎臓の障害が起こってきます。それ以外に心筋梗塞や、脳血管障害などの生命を脅かす成人病を合併する割合も高くなります。

尿酸が高くなる原因は@食べ過ぎ、肥満、A酒(アルコール)の飲み過ぎ、B激しい運動、Cストレス、D高血圧などで、痛風の患者さんの60%には、肥満があり、肥満の度合いが大きいほど尿酸値は高くなります。なお約20%ぐらいの患者さんでは、腎臓からの尿酸の排泄が弱いなどの、遺伝的体質が関連します。尿酸の高い方では、食事を減らし(腹八分目)、よく歩き、標準体重を守ることが大切です。

 

血液検査で尿酸値が7.0mg/dl以上の場合を高尿酸血症と診断します。8.0mg/dl以上では薬物療法が必要です。そして薬で尿酸値を6以下にすることが目標となります。

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