慢性腰痛には理学療法が有効

 

腰痛に対する理学療法には温熱や電気の利用、腰のけん引、コルセット着用、運動など多くの方法があります。たとえば腰痛には腰を温めるだけでも効果があります。ホットパックやマイクロウエーブなどの温熱療法はさらに効果がみられます。これは温熱により血液の循環が良くなって、痛みのもととなる物質が流され、痛みが緩和されるためなのです。

低周波療法

 

低周波治療には、痛みに対してのマッサージ効果と血行促進効果、鎮痛効果があります。筋肉に、体の外から電気刺激を与えると、動かそうとしなくても筋肉を動かすことができます。こうやって、電気刺激で筋肉を揉みほぐすわけですが、硬くなった筋肉を柔らかくし、筋肉のポンプ作用もあって、血流がよくなり、痛みを起こしている発痛物質を流し出すことによって、鎮痛効果が得られるのです。

 

また生体電流に近いパルスを流す事によって、衰えていた神経機能の回復を促進させます。さらに痛みのある部位に低周波電流を流すと、疾患部から脳へと送られる「痛み」の電気信号よりも早い速度でパルスを与える事により、「痛み」の電気信号を遮断、痛みの信号をシャットアウトし鎮痛効果をもたらすのです。

 

干渉低周波治療

周波数の異なる干渉波を身体に流すと、干渉しあう領域に干渉低周波が発生します。それを利用した干渉低周波治療法は、不快感なく、電気エネルギーを身体に与えることができるのです。そのため、通常の低周波治療器よりも深く作用し、治療部位に十分な刺激を加えることができます。干渉電流型低周波による疼痛緩和は、筋を収縮させ、そのポンピング作用による血流の促進で痛みの物質を除去するというものです。そのため硬くなった筋肉を柔らかくし筋肉の疲労回復効果がえられるのです。

経皮的末梢神経電気刺激(TENS

皮膚から電気で末梢神経を刺激し鎮痛効果を得る治療法で、テンスとも呼ばれます。この治療法は、ひとつには、神経を刺激をすることにより、脊髄(後角)から脳への痛み伝達を抑える効果があります。

また内在性モルヒネ様物質など、もともと体内には痛みを抑える仕組みが備わっていますが、この内在性抑制機構を利用した電気鎮痛、すなわちエンドルフィンやエンケファリンの産生と放出を促進し、オピエート受容体に結合させ、神経伝達物質あるいは神経修飾物質として作用することで疼痛を緩和する効果が得られるのです。

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