心筋梗塞とは?

 

心筋梗塞は生命の危険に直結する病気で突然死を起こす病気のうち一番多い原因です。心筋梗塞で亡くなる方の多くが、重症の不整脈などを併発することにより、発症直後に亡くなります。この発症直後の急性期を乗り越えれば、これまで亡くなっていた人たちも助かる可能性があります。そこで、かかってからすぐの対応がとても重要なのです。

 

そこで心筋梗塞にかかった際にどんな症状が起こるのかを知っておくことが大切です。代表的な症状とは、火箸を胸に刺されたような、心臓を握り潰されたような、ひどい胸の痛みです。

 

心臓が働く際に自分の筋肉にも血液を送る必要があり、それ専用の血管が心臓の表面にあり、これを冠動脈と言います。心筋梗塞とは、この冠動脈が詰まって、その先に血液が流れなくなり心臓の筋肉が死んでしまった状態を言います。なぜ冠動脈が詰まるのか。それは動脈硬化のせいです。動脈硬化のうち冠動脈で重要なのは、コレステロールが高い人に多い、粥状硬化です。粥状硬化の進行とともに冠動脈の内膜に脂質に富んだ粥腫(プラーク)が形成され、動脈の内腔が狭くなってきます。血管の壁にプラークができると、血管内壁が破れやすくなり、ある日突然破れると、血管内に急激に血栓が形成されて血管が詰まってしまいます(プラーク破綻)

 

心筋梗塞は中高年の男性に多く、コレステロールが高い方、高血圧の方 そして糖尿病や喫煙習慣のある方はリスクが高いことが分かっています。

 

心房細動と言われました

 

心房細動は不整脈のひとつで、心房は1分間に300から500回ほど興奮し、細かく動きます。ただその信号が心室にすべて伝えられるのではなく、途中にある房室結節(変電所の役割をする部位)で適当に間引いて伝えられます。そのため信号が不規則に心室に伝えられ、全体として1分間に60回から200回の頻度で不規則に興奮します。ですから脈はまったくバラパラになり、動悸がして息苦しくなったり、時にはめまいや胸痛などの症状が出る場合があります。ただ、心室に伝わる脈がそれほど速くない場合には、まったく症状のない方もいます。

 

心房細動では脳梗塞を予防する

 

心房細動時には心房が細かく動くだけで、十分な収縮ができなくなります。そこで血液がよどんで、血栓(血液の固まり)ができやすくなります。その血栓(これを塞栓と言います)が頭に飛んでいって血管が詰まる、すなわち脳梗塞になることがしばしばです。そのため心房細動にかかった方では、脳梗塞を予防する目的で、血液を固まりにくくする薬剤(ワーファリン、プラザキサなどの抗凝固薬)が使用されるのです。

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