インフルエンザと風邪は違うの?

 

全く違う病気です。風邪はアデノ、ライノ、コロナウイルスなどの感染により起こりますが、症状は「くしゃみ、鼻水、せき、のどの痛み」などの軽い症状が中心で、重症化することはまずありません。一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染で起こり、「38以上の高熱、筋肉・関節痛、頭痛」などの強い全身症状が特徴で、高齢の方や持病を持っている方では重症化し生命にかかわることもある病気です。

新型インフルエンザと、従来の季節性インフルエンザとはどう違うの?



今回の新型インフルエンザはA(H1N1)豚インフルエンザウイルスによるものです。1957にはやったアジアかぜ0.5%)と同じぐらいの死亡率、すなわちWHOの発表では0.45%の死亡率で 季節性インフルエンザの0.1%よりも高いとのことです。季節性の合併症は、気管支炎、肺炎、呼吸器や心臓、腎臓の病気の悪化、乳幼児では中耳炎、脱水、けいれん、インフルエンザ脳症などですが、新型では、季節性の合併症に加え、ウイルス性肺炎が多く報告されており、呼吸不全、多臓器不全を引き起こし生命にかかわることがあります。要するに感染力も病原性も、季節性より、やや強いといったところですが、ほとんどの人がこのウイルスに対する免疫持っていないため、今後、多くの感染者が発生、また罹患率も死亡率も、季節性ではあまり見られない若い世代に多く、働き盛りの人も重症化に注意が必要です。なお、新型は、季節性よりも下痢や嘔吐など消化器症状が見られることが多いと報告されています。

重症化しやすい方とは?

慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病などの代謝性疾患、腎機能障害、ステロイド内服などによる免疫機能不全の方や、妊婦、乳幼児、高齢者などです。

 

どのようにしてうつるのですか?

 

感染には、(1接触感染(2)飛沫感染3空気感染3つがあります。新型インフルエンザウイルスは主として、(1)と(2)で感染するとのことです。接触感染とは、手指に付いたウイルスが鼻や目の粘膜に付着して感染するタイプです。また、飛沫感染とは、咳によって飛散するウイルスの粒子を吸い込んで感染するタイプです。咳によるウイルス粒子の拡散は、1.52mの範囲といわれています。感染から身を守るにはマスクの着用、そして手洗いやうがい、人混みを避けることが基本ルール。また気をつけたいのは、手指を消毒する前に鼻や目をこすったりしないよう、すなわち顔をさわる前に必ず手を洗うようにしましょう。

 

予防注射(ワクチン)について

 

 新型インフルエンザと 季節性インフルエンザでは ウイルスが異なりますので、それぞれのワクチン接種を受ける必要があります。現時点では すべて予防しようとすると 季節性1回、新型2回の合計3回の接種を受ける必要があるとされています。

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