高齢者に脳出血が増加。原因は、「低栄養」?

脳出血による死亡が増加傾向にある。その原因は70歳以上の6人に1人が当てはまる「低栄養状態」? 飽食の時代といわれ、むしろ食べ過ぎを心配しなければいけないわが国の高齢者の間で低栄養の危機が広がっている。正体はタンパク質不足。タンパク質が不足すると、その6割を締めるアルブミンが不足してくる。アルブミンの値が3.5g/dl以下は「低栄養」、3.9g/dl以下は「低栄養予備軍」、アルブミンが不足すると血管を作る材料が不足し脳出血につながる。伝統的な日本食(ご飯、味噌汁、漬け物、煮物、魚)だけでは十分なタンパク質が摂取できない可能性がある。卵や肉など少量加えることが必要。低栄養124人中112人は独り暮らしか、高齢者世帯だったという調査もある。毎日食べるべき10品目(肉、魚、卵、牛乳、大豆、海藻、イモ、果物、油、緑黄色野菜)を表にし、食べたら○を書き込むようにすると、まんべんなく食材を取ることができる。秋田県大仙市でこの食事法を取り入れたところ低栄養の人は1/3に減り、また動脈硬化リスクが減少、平均寿命も上昇という成果が得られた。

頭痛外来を訪れる患者さんの12%は薬物乱用状態

「薬物乱用頭痛の患者はもともと、ほとんどが片頭痛持ち」と言われる。初発の頭痛で、すぐに医療機関にかかる方は少ない。多くは薬局で買った頭痛薬(OTC)を服用し、それでも症状が改善しなければ受診する。しかし中には、痛みを抑えるため大量の鎮痛薬を連用し、そのせいで頭痛をこじらせてしまい、頭痛の頻度が増えたり、頭痛の程度がひどくなってしまっているケースもある。それが薬物乱用頭痛だ。

薬物乱用頭痛とは、鎮痛薬を3カ月を超え、1カ月に10日以上飲んだため、頭痛が1カ月に15日以上起こる状態になってしまった状態のこと。薬物乱用頭痛は、もともと頭痛のある患者が薬物を乱用することで引き起こされる。元の頭痛は8割以上が片頭痛で、原因となる薬物は薬局で買ったOTCの鎮痛薬や病院でもらった鎮痛剤など。調査によれば、薬物乱用頭痛の原因で最も多いのは、患者が自己判断で入手可能なOTCの鎮痛薬だった。 しかし中には、医療機関を受診したにもかかわらず、医師の診断や処方が適切でないために、薬物乱用頭痛になっているケースもある。その1つが、片頭痛を緊張型頭痛と間違ってしまっているケースだ。

“肩こり頭痛”イコール緊張型頭痛ではない

 緊張型頭痛は最も一般的なタイプの頭痛で、肩こりを伴うことが多い。こうした特徴から、専門医は「実際には片頭痛の患者が、肩こりという訴えだけを基に緊張型頭痛と診断されている症例がある」と指摘する。片頭痛では、その前ぶれに首から肩のこりが起こることも多い。そこで、いわゆる“肩こり頭痛”として鎮痛剤を処方されるものの効果がなく、治らないので、これらを過剰に服用してしまうことで薬物乱用頭痛となっていることがあるという。

肩こりって筋肉の異常ですよね?
 首から肩にかけて重みや張り、鈍痛などを感じる。こうした症状は「肩こり」と呼ばれます。肩こりは、筋肉の緊張が元で血流が悪くなり、乳酸などの老廃物質が貯まって、筋肉や周辺の末梢神経を刺激することで生じます。しかし、中には内科疾患が原因で、こりや痛みが現れることもあるので、注意が必要です。
「肩甲骨の内側の辺りがこっている」と訴える患者さんの心電図を撮ったら、狭心症が見付かった」、「肩こりは筋肉の異常だと考えがちだが、痛みの範囲が限局している、常に痛い、症状が増強する」、といった場合は内科疾患の存在も疑った方がいい」、ほかにも、眼精疲労や緑内障などの眼科疾患、顎関節症、うつ病、その他、高血圧症、低血圧症、狭心症、胆石、胆嚢炎、貧血、癌、胸膜炎などの場合もあると藤沢市民病院整形外科部長の三橋氏は言う。

姿勢を直そうと努力しているのに肩こりがなかなか直りません
 「肩こりの元凶= 姿勢の悪さ」と考える人は多い。実際、ゆがんだ姿勢は、筋の疲労を招き、肩こりの原因となりやすい。正しい姿勢を保つことは肩こり解消に役立つが、 筋肉の緊張を引き起こすのは、姿勢の悪さや長時間同じ姿勢を保つといった直接的な負担だけではなく、精神的なストレス(対人関係や仕事のプレッシャーなど)や環境のストレス(冷え、騒音、混雑など)が原因となり筋肉を緊張させることも多い。「強い肩こりを感じているのにかたマッサージをしてもすっきりしないという人は、たいてい精神的ストレスが関与している」、「好きなことに没頭したり、リラックスできる時間を作ると、肩こりも楽になることが多い」と専門家は指摘する。

「理想の枕」がなかなか見付からないんです…
 「理想の枕さえ見付かれば肩こりは治ると信じ、高価な枕を次々と買い求める人がいる。しかし肩こり解消にこれが一番、と言える枕はない」確かに、枕の形や高さが頸椎の生理的な湾曲に合っていないと、頸椎がゆがんで肩こりの原因になることがある。ただし、枕の形や高さは人によって違い、「テレビで見た高価な枕が自分に合うとは限らない。まずはバスタオルを何枚か重ねて、いろいろな高さを試してみるのが、一番安上がり。朝、頸部に不快感なく目覚められれば、それが最適な高さ」と専門家は言う。一方、「敷布団やマットレスが軟らかすぎて体が沈み込んでいることが肩こりの原因になることも。枕だけでなく、マットレスの調整にも目を向けるようアドバイスしてほしい」と話す。

 

ページトップへ

inserted by FC2 system