覚えておいて欲しい、腰痛、背部痛、胸痛を起こす病気と、その症状

腰の痛み:腰痛のほとんどは腰の筋肉からくる痛みが原因です。まれに内臓の病気で起こるもの、腰椎に原因があって起こるものがあります。内臓の病気では、腎臓結石や尿管結石、婦人科の病気、腹部大動脈瘤などの場合があります。 また、腰椎の病気には椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎スベリ症、腰椎の圧迫骨折、悪性腫瘍の腰椎への転移などがあります。

背中の痛み:右側の場合

胆嚢炎:胆石や細菌感染などが原因で起こる胆嚢の炎症のことです。右上腹部の激痛、吐き気や嘔吐、38度を超える発熱が起こります。この際に右側の背中の痛みを伴う場合があります。

胆石では、右脇腹の痛みやみぞおちの痛み、その他、背中の痛みや張り、腰痛、肩凝り、大量の汗。他にも吐き気や嘔吐、胸部の痛みなど起こします。

背中の痛み:左側の場合

胃潰瘍:胃から分泌されている自身の胃酸によって胃壁に穴(潰瘍)を空いて、痛みや出血を起こす病気です。症状としては上腹部痛が代表的ですが、背部痛、特に左側の背中の痛みを訴えたり、食欲不振、体重減少、吐血、下血、胸焼け、もたれなどの症状があります。

急性膵炎:突然に激しい腹痛が突然起こります。左側の背中が痛む場合もあります。アルコールの飲過ぎが原因となることが多く、特に慢性膵炎の原因の半数以上はアルコールによるものです。

胸の痛み(胸痛)

狭心症:胸の奥が痛い、胸がしめつけられる・押さえつけられる、胸が焼けつくような感じなどの症状が起こります。それ以外に上腹部(胃のあたり)や背中の痛み、のどの痛み、歯が浮くような感じ、左肩から腕にかけてのしびれ・痛みが起こることもあります。狭心症の方の多くは左肩の肩こりを訴える方が多く、一見、関係のない症状と思われがちですが、急に左肩がこりだした時などは注意が必要です。

心筋梗塞:突然生じる前胸部の痛みで、痛みは30分以上持続します。痛みの性状としては圧迫感、しめつけられる感じ、焼けるような感じなどで、前胸部、左上腕や咽頭部に放散する激烈な痛みです。死ぬのではないかというような恐怖感を伴うことが多く、すぐに病院へ行かねばなりません。

胸部大動脈解離:前胸部から背部へ放散する激烈な痛みが特徴的で、動脈の解離とともに痛みが移動していきます。ショックになることが多く心筋梗塞とともに緊急性が高い病気です。

肺塞栓:突然の急激な頻脈、呼吸困難、胸痛が特徴ですが胸痛は認めないことも有ります。長期に臥床していた方が、急に起き上がった際などに起こりやすく、そのひとつがエコノミークラス症候群で、ショックになることもあり、やはり緊急性が高い病気です。

気胸:突然の胸痛、呼吸困難、動悸、咳などが特徴で、特発性気胸は20歳台の若い男性に多いといわれています。なかでも、緊張性気胸の場合は緊急性が高くただちに救急処置が必要です。

肋骨骨折 打撲していなくても、ひどく咳をしただけで、骨折をきたす方もあります。一般に骨折部の肋骨に圧痛がみられます

帯状疱疹(いわゆるヘルペス) 痛みが出て、数日遅れて皮疹が出現してきます。この皮膚の発疹が出ていない段階では診断が困難です。

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