自覚症状がないうちに進行する

ー糖尿病の三大合併症に要注意!―

 

神経障害・網膜症・腎症は糖尿病の三大合併症。糖尿病を放置していると、手足の血管が詰まって起こる壊疽(腐ってくる)、そして失明、腎不全が起こることになる。自覚症状がないまま進行するのが普通なので、放置しているうちに取り返しのつかない状態まで悪化してしまっている場合が多い。糖尿病の方では、気付かないうちに悪くなっていないかどうか、血糖検査だけでなく、神経や目、腎臓、動脈などを定期的に検査することが欠かせない。

 

糖尿病神経障害では脚のしびれ、感覚低下、こむら返り、痛みなどが両足に起こる。糖尿病網膜症は、目の網膜の血管が傷ついて起こり、この網膜症により毎年30004000人が失明している。糖尿病腎症は、初期には自覚症状がない。その後、足やまぶたにむくみが生じ、最後に腎不全を引き起こし、人工透析が必要になることが多い。また、糖尿病では動脈硬化から血管がつまりやすくなり、その結果、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症(足の動脈が詰まって壊疽を起こし、切断にいたる)が起こりやすくなる。

脊椎圧迫骨折 中高年では軽い転倒でも

 脊椎の圧迫骨折は、背骨(脊椎)の一部がつぶれて起こる。中高年では骨粗鬆症が原因となり、転倒や尻餅といった軽い衝撃でも骨折が起こることになる。圧迫骨折は胸椎と腰椎の境目あたりに多く、通常の骨折と違って、骨がくさび形にへこんだり、水平につぶれたりする。骨折が起こっても、実は3-5割の人は痛みを感じないため、知らないうちに骨折が起きていることがある。背中や腰の痛みで気付く人もあるが、単なる、ぎっくり腰と思っていたとか、最近、なぜか背中が丸くなってきたとかと言う場合も多い。圧迫骨折がどこかで起こると、数年以内にさらに2-3カ所折れることが多く、頑固な腰痛の原因となる。腰痛で引きこもりがちになれば、ますます筋力が落ち、骨が折れやすくなるという悪循環に陥る。骨を強くするため、カルシウムを摂取し、運動で骨を強くすることが大切。

 

ただの肩凝りではない肩凝りに注意

 

肩凝りのほとんどは心配のない肩こりであるが、なかには心配な病気の症状の1つとして起こる「症候性肩凝り」がある。心臓につながる神経が肩や首の周囲を通っているため、心筋梗塞や狭心症で左肩が痛むのは有名。その他、頸椎椎間板ヘルニアなどの頸椎の病気、慢性扁桃炎、顎関節症、歯周病などが原因の場合もある。普通の肩こりは、両肩に症状が出ることが多く、休むと楽になるという特徴があるが、症候性は、常に痛みを感じたり、いつも特定の部分だけが痛んだりして、だんだんひどくなることが多い。

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