物忘れと幻覚がレビー小体型認知症の特徴

レビー小体型認知症は認知症老人の1020数%を占めアルツハイマー病に次いで多い。この病気は物忘れもあり、一見アルツハイマー病に似ているが、 第一の特徴は、とても生々しい幻覚(視覚性幻視)が見えること。例えば、実際にはそうでないのに、「となりの○○さんが部屋に入ってきて座っている」とか、「孫が来て遊んでいる」とか言ったりする。初期にはしばしば、具体性を帯びた人や動物の幻視がみられる。被害妄想、嫉妬妄想、抑うつを示すこともある。 第二に、日によって症状に変動があり、正常に思えるときと様子がおかしいときが繰り返し見られる(知的機能の日内変動)。 第三に、歩きにくい、動きが遅い、手が不器用になるなどのパーキンソン症状がみられるよく転倒したりするようになる。アセチルコリンの減少の程度がアルツハイマー病より強く、アリセプトの効果が期待できるが、少量より開始すること。アリセプトを使用して歩行障害が増悪した際には抗パーキンソン剤を併用する。

抗精神病薬に対する過剰反応に注意

 

幻覚があるからと神経遮断薬を使うと、認知症やパーキンソン症状が悪化しやすいので必要が必要。

 

ピック病

アルツハイマー病や脳血管障害による認知症が物忘れなどの症状から始まるのに対して、性格や行動変化から始まるのが特徴。ピック病では、脳の前頭葉から側頭葉にかけて萎縮するが、まず、前頭葉が冒され、抑制が効かなくなり、感情や欲求を抑えることができなくなって、自分の思うがままにふるまうような行動が出る。普段、温厚な人が怒りっぽくなったり、几帳面な人がずさんになったり、約束を破るようになったりする。また、同じことを繰り返す、不潔になる、相手を無視するなどの症状が目立つようになる。さらに、浪費、過食、異食、収集、窃盗、徘徊、他人の家に勝手に上がる。何を聞いても同じ話を繰り返すなど異常行動が目立つようになる。初老期(4565歳)認知症の代表疾患。若年性認知症の1/3を占める。40代〜50代にピークがあり、平均発症年齢は49歳。側頭葉の機能が低下すると、言葉の意味が分からなくなったり、話すことが出来なくなるといった失語の症状が出る。 

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