認知症は「もの忘れ」などの認知機能の障害を主症状とする脳の病気で、高齢化社会を迎え、急激に増加しています。物をどこに置いたか忘れるようになった。最近の出来事を思い出せなくなった。とっさに言葉や単語が出てこなくなった。

最近、こんな症状はありませんか?

 

認知症チェック項目

○ 今日の日付が思い出せないことがある

○ 最近の出来事を思い出せない。時間や場所の感覚が不確かになった。

○ 同じことを何度も言ったり聞いたりする

○ 物をどこに置いたのか忘れることがある。置き忘れやしまい忘れが目立ってきた。財布などを盗まれたという。

○ 前に買ったことを忘れ、同じ物をたびたび買うようになった。

○ ガス栓の締め忘れで鍋を焦がしたり、水道の止め忘れが目立つようになった

○ 物の名前が出てこなくなった。

○ 身だしなみを構わず、だらしなくなった。決まった日課をしなくなった。

○ 通いなれた道なのに迷うことがある

○ 生活への意欲が低下している。趣味や楽しみに興味や関心がなくなった。引きこもることが多くなった

○ 簡単な計算なのに手間取ったり、間違えたりする。買い物をしたときにお金の計算ができない。

○ 使い慣れた道具の使い方が分からなくなった

○ ささいなことで怒りっぽくなった。

 

以上のような症状が3つ以上、思い当たる方は医師

に相談しましょう。

年をとるとだれでも認知症になるものですか?

認知症の原因のほとんどは、アルツハイマー病や、脳血管性認知症など脳の病気によるもので。加齢による単なる「物忘れ」とは違います。確かに年をとると認知症にかかる方は増えますが、年をとったからと言って、だれでも認知症になるという分けではありません。

認知症と単なる物忘れの違いは何ですか?

脳の老化に伴う物忘れは、「老化現象」のひとつであり、病気ではありません。この単なる物忘れの場合、体験したことの内容は忘れることはあっても、体験したこと自体は覚えているものです。ところが認知症の場合は体験したこと自体をソックリ、すべて忘れてしまいます。例えば、食事をしたことは覚えているが、「何を食べたか思い出せない」というのが物忘れで、そもそも「食べたことさえもすっかり忘れてしまう」というのが認知症です。

アルツハイマー病は遺伝するのでしょうか?

 遺伝するタイプのアルツハイマー病も確かにあり、家族性アルツハイマー病と呼ばれています。しかし全アルツハイマー病の23%程度と希なものです。この家族性アルツハイマー病は通常、若年、遅くとも60歳までに発病しますので、家族の方のアルツハイマー病が60歳以下で発病したのでなければ、遺伝性のアルツハイマー病ではないでしょう。遺伝性でない大多数のアルツハイマー病の場合、家族にアルツハイマー病の方がおられる場合、発症する確率は通常の約3倍程度と考えられています。しかし発症には遺伝的な素因よりも、環境や生活習慣の問題などの関与の方が大きいので、予防に気をつけていればあまり心配する必要はないでしょう

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