山本クリニック新聞 175月号

ヘルペスにご注意!

 ヘルペス(帯状包疹 たいじょうほうしん)とは、水泡をともなった発疹を生じ、それが、ひどく痛む病気です。片側の胸や腰、あるいは背中や額(ひたい)などによく起こります。原因は、水痘帯状疱疹ウイルスによるもので、実は、このウイルスは子供さんがかかる水痘(水ボウソウ)と同じウイルスです。                                                                 

ヘルペスウイルスに大人がかかった場合、これが何年もの間、神経に隠れていて、体の抵抗力が弱った時をねらって活動を始めます。すると、ウイルスが潜んでいた神経の領域に沿って、鋭い痛みが走るようになり、23日してから、その部分に発疹が現われます。発疹を生じる前は痛みしかありませんので、例えば、胸なら、肋間神経痛、額なら頭痛などと間違えられたりします。何日かして、痛んだ場所に、いくつもの赤い斑点状の発疹が出現し、続いて、それぞれの発疹の上に小さな水泡が現われます。しばらくの間は、痛みが激しく、しばしば夜も眠れないほどです。                                                                    

ヘルペスにかかった場合、一刻も早く治療を始めないといけません、なぜなら、治療が遅れると、帯状疱疹後神経痛と言う後遺症のせいで、激しい痛みが何年も続くからです。また額に起こった場合、帯状疱疹眼症と言って視力に影響が出る場合がありますから、やはり注意が必要です。                                                                          

急にフーとなった時、頭がフラフラした時

「急にフーとなった」。「フラフラとする」。「頭がクラクラとした」と言うような症状は、脳の血液の流れが悪くなって起こることが多く、すぐに直ったからと言って安心は出来ません。なぜなら、このような症状は、脳の酸欠(酸素欠乏、酸素の足りない状態)から起こることが多く、年配の方に起こった場合、「脳梗塞の前ぶれ」かもしれないからです。特に暑い夏に起こった時には、要注意。汗をたくさんかくせいで、体内が脱水状態となりやすく、血液がドロドロとなって、脳の血液の流れが悪くなったせいで起こることが多いからです。                      

夏は脳梗塞の多発する季節。のどが渇いたと感じた時、血管内は、すでに水分が足りない状態になっています。そこで普段から、水分補給を怠ってはいけません。   年配の方は、炎天下に出ないようにして、歩いたりする運動は、朝の涼しいうちに行います。暑い時期の水分補給は、お茶やミネラルウオーターがよいでしょう。          

なお、一般に夜間に血圧が下がりやすいせいで、脳の血液の流れが悪くなった時の症状は、朝起きた時に気づくことが多いのです。目が覚めた時からフラフラすると言う症状があれば、特に要注意です。              

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